「別の要件で受診したのですが、子宮がん検査は受けられますか?」
子宮がん検診は、現在は子宮頸がん検診を指し、性交経験のある全ての女性に必要な検診です。
他に子宮体がん検査があります。
本来、「検診」は、無症状の方に、何か病気がないかを検査するためのものです。
一方、「検査」は子宮がん検査なら、不正出血やおりものの異常があり、子宮頸がんや体がんがないか検査する、保険診療で行うものです。
とても厄介ですね。
しかし、胃がんや大腸がん、人間ドックと異なり、婦人科の診察のついで、でもお受けになることが出来ます。
つまり生理不順や月経痛、妊娠の相談に受診、の時などでも受けられます。
理由は、前準備も必要なく、とても簡単な検査だからです。
ただし、以下の時を除きます。
〇子宮頸がん、体がん検査が出来ないのは、、
・生理中(月経中)や、不正出血の出血中の時
・おりものの異常、特に腟炎が疑われる場合(治療後にがん検診を行います)
〇子宮体がん検査が出来ないのは、、
・妊娠している可能性がある時
(排卵後から月経までの期間、妊娠中)
不妊治療中でも子宮頸がん検査を行えますし、月経直後であれば子宮体がん検査も行えます。
診察の時に、ではまた子宮頸がんの予約をして帰ります、と仰る方も少なくないのですが、上の理由から、今日、お受けになって帰れますよ、とアドバイスしています。
電話でのお問い合わせを多く頂きますが、一度検査を受けていただくと、この理由がお分かりになると思います。
また、子宮頸がんと体がんの検査を同時に行えないか、というご質問も頂きますが、基本的には同時に行うことが出来ます。
なお、横浜市子宮がん検診で、横浜市民の方に送付されている横浜市からのご案内に、「受診する医療機関に電話して確認」するようありますが、当院では電話確認の必要はありません。
上記の検査が出来ない時、を除いて土曜日以外の平日であれば予約がなくてもお受け頂けますし、ネットでのご予約なら24時間365日、承ることが出来ます。
令和7年1月より、横浜市では30〜60歳の方を対象に、子宮頸がん検診にHPV検査単独法を開始します。
解説した動画も作成しました。
文責 櫻井明弘(院長、日本産科婦人科学会専門医)ガン検査 子宮癌検診
初出:平成29年11月4日
補筆修正:令和2年6月23日
補筆修正:令和3年1月8日、7月15日
補筆修正:令和4年5月26日、8月10日、11月13日
補筆修正:令和6年1月8日、3月8日、18日、7月4日、10月5日、28日、横浜市で開始されるHPV検査単独法について追記しました。