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不妊検査

不妊スクリーニング検査

産婦人科クリニックさくら 不妊の原因

まずは、妊娠相談・治療方針相談をしてみましょう

初診時にはこんな事をお伺いしています。

  • いつから妊娠を考えていましたか?
  • これまでに妊娠の経験がありますか?
  • これまで検査や治療の経験はありますか?またその結果は?
  • 妊娠するために、これからどのような治療を受けようと考えていますか?

今すぐに赤ちゃんが欲しい方、無理せず取り組みたい方、カップルによって価値観は様々です。

また、入籍が決まった、挙式・新婚旅行が終わったら妊娠したい、と近い将来取り組む方も、その前から妊娠前の検査を開始しましょう。

基礎体温表をつけてみましょう

基礎体温の変化は排卵日や月経の予測、妊娠の判定に役立ちます。

  • 毎朝、目が覚めたら起き上がる前に(トイレに行く前に)、ふとんの中で起訴体温計(婦人体温計)を用いて体温を測り記録して下さい。
  • 体温は体を動かすとすぐに上昇します。毎日の変化が気になったり、自分の体温は異常ではないかと思われる方も多いですが、不妊診療に大切な排卵日の決定や高温期(黄体期)の評価に重要なので、一緒に日々の変化を見てみましょう。上手く測れなかった日があったり、測り忘れてしまった日があっても大丈夫です。
  • 測った体温は表やアプリを利用して、受診時に必ず持参して下さい。

 

月経周期に合わせて行う検査

初診のタイミングはいつでも結構です。まずはお話をお伺いしますので、保険証、お持ちであれば、基礎体温表、紹介状やこれまでの検査結果を持参の上、ご都合の良いときにご来院下さい。

お話や診察所見で、当日から受けられる検査を提示します。

早めに各検査を進めたいご希望にも、無理なく出来る時にできる検査を、というご要望にもお応えします。

上の図のように、女性には月経周期があり、月経周期中のどの時期に行う検査か、限定されているものも多いです。来院できるスケジュールに合わせて検査の予定を組んでいきます。

また、検査のみのご希望で、タイミング指導などの治療を希望されない方もいらっしゃいますが、排卵日を基準として行う検査も多いため、必然的に排卵日を推測し、タイミング指導も並行して行われることがほとんどです。

各種検査
内診・超音波検査・子宮頸がん・乳がん検査

婦人科の診察の基本になるもので子宮、卵巣の大きさ、位置、動きやすさなどを調べます。超音波は検査の精度を上げるため、腟から細い器械(プローブ)を用います。
不妊の代表的な原因である子宮筋腫、子宮内膜症、子宮内膜ポリープなどを診断することができます。

また1年以上、子宮頸がんや乳がんの検査をされていない方は、以下の理由から妊娠前にあらかじめ検査することをおすすめしています。

子宮頸がんは進行すると子宮を失うことになり、妊娠・出産ができません。

また乳がんは、妊娠から授乳期、長い間検査に向かない時期が続きます。

淋菌・クラミジア抗原検査

クラミジアや淋菌は、卵管やその周囲で炎症を起こし、卵管閉塞や卵管周囲の癒着を起こすと不妊症になります。
感染を放置したまま進行すると、激しい下腹部痛や発熱が起こります。
また、子宮外妊娠(異所性妊娠)の原因になることもあります。
検査の結果、これらに感染しているとわかった場合、まずは治療を行うため、抗生物質の内服や点滴治療を行います。パートナーも治療しないと再感染を起こしますので、必ずお二人で治療をお受け下さい。

腟分泌物培養検査(おりもの検査)

いくつかの細菌は、妊娠中の流産や早産の原因となることが知られています。

ガードネレラ菌マイコプラズマ・ジェニタリウムといった菌が代表的です。また腟内に乳酸菌の一種であるラクトバチルスが存在しない場合も治療が必要です。
B群溶連菌は出生後の赤ちゃんに感染を起こすことが知られています。

風疹・麻疹・ムンプス・水痘帯状疱疹ウィルス抗体検査

・風疹(三日ばしか)・・・妊娠中の感染で赤ちゃんに先天性風疹症候群を起こします。
・麻疹(はしか)・・・妊娠中の感染で流産、死産率が非常に高くなり、妊婦さんも肺炎など死亡率が高くなります。 
・ムンプス(おたふく)・・・妊娠中の感染で流産率が2倍になります。
・水痘帯状疱疹(水ぼうそう)・・・妊娠中の感染で赤ちゃんに先天性水痘症候群を起こします。

これらの抗体の有無を採血で調べ、抗体価が低い方にはワクチン接種を行っています。
ワクチン接種後2ヶ月の避妊期間を要しますので早めに検査を受けて下さい。

最新の流行情報はこちらをご覧下さい

甲状腺機能検査、糖尿病検査

甲状腺機能が低下したり、糖代謝異常が重症な場合、排卵できなくなることがあります。

また軽症であっても流産や妊娠中の合併症を引き起こします。

妊娠前に一度検査をしておきましょう。

ホルモン基礎値

月経中に採血を行い、ホルモンバランスの状態を測り、ホルモンの分泌異常がないかをみます。

月経開始3日〜5日目が検査に適していますが、月経開始1日目~7日目でも検査は出来ることがあります。

排卵障害を起こす多嚢胞性卵巣や高プロラクチン血症、加齢による卵巣機能低下などの診断を行い、必要に応じて治療を行います。

抗ミュラー管ホルモン(AMH)

卵巣予備能を測定します。わかりやすく言うと卵子の在庫の目安です。

当院でのAMH平均値は、

30歳以下 4.0
31〜35歳 3.0
36〜40歳 2.0
41〜45歳 1.0
45歳以上 0.2

当院のデータからは、

・同じ年齢でもとても高い方から低い方まで様々です。同じ年齢で同じ卵巣機能ではない、と言う意味です。

・AMHが高いほど出産率が高くなります。

・1.8未満での出産率が低く、4.0以上が最も出産率が高いです。

・4.0を下回ると流産率も平均より高くなります。

・卵巣チョコレート嚢胞があるとAMHが低下し、卵巣チョコレート嚢胞を手術すると、さらにAMHが低下します。 

妊娠を考えている方、またまだ考えていない場合でも30歳以上の方は、一度測定することをお勧めしています。

卵胞計測

「卵胞《らんぽう》」とは、卵巣にできる卵子が含まれた袋のことで、経腟超音波で卵胞の発育をみて、排卵日を予測します。

排卵誘発剤を用いない自然の周期では、卵胞が平均的に20mmくらいになると排卵します。ご自分で基礎体温表や排卵検査薬でタイミングをお取りになっている方は、超音波検査の卵胞計測をあわせて行うと、より排卵日の特定がしやすくなります。

卵胞計測(排卵日チェック)だけなら月1〜2回程度の通院で治療が可能です。

排卵しているか心配な場合には、排卵後に再度超音波検査を行い、確認することもできます。

排卵期採血

排卵期にホルモン採血を行い、排卵のタイミングを調べます。

この結果と、基礎体温表、超音波検査で卵胞計測をあわせて行う事により、排卵のタイミングを詳しく知る事が出来ます。

排卵ができていても卵子が良い状態で排卵できない場合があります。hCGなどで排卵のコントロールを行ったり、排卵誘発剤で改善することができます。

黄体機能検査

基礎体温表、超音波検査で排卵しているか、また子宮内膜の厚さを計測し、採血による黄体ホルモンの測定を行います。

黄体ホルモンには体温上昇作用があり、基礎体温が上昇し高温相が作られます。
また、子宮内膜を成熟させて、受精卵を着床しやすい環境にします。

妊娠判定

排卵日から2週間以後、尿検査で妊娠判定を行います。市販の判定薬を用いてご自分で検査をしても結構です。

検査結果が陽性だった場合、排卵から3週間、妊娠週数で5週の頃に来院して診察をします。

詳しくはこちらをご覧下さい

クラミジア抗体検査

採血を行い、以前にクラミジアに感染した可能性がないか、つまり不妊因子として卵管の因子がないかをみることができます。

卵管検査(卵管通水検査または卵管造影検査)

妊娠するには卵管が通っているかが重要です。卵管の中の膨大部というところで卵子と精子がうまく出会えないと受精ができません。

卵管検査とは、卵管の通過性を調べるスクリーニング検査です。

・あらかじめクラミジアや淋菌の抗原検査を行い、陰性であることを確認します。

・腟内の子宮口から子宮の中にチューブ(ヒスキャス)を留置し、生理食塩水または造影剤(フェムビュー®️)を注入しながら超音波検査を行います。通常は卵管の通水検査を行いますが、以前にクラミジアや淋菌に感染した事のある方や、子宮内膜症、下腹部手術の既往がある方には、所見によってフェムビューを用いた卵管造影検査をお勧めしています。

  • 卵管検査が最も適しているのは月経終了直後です。
  • 卵管検査は完全予約制です。ネット予約もできます。
  • 検査時間はおおむね10分程度です。検査の前に問診を行います。
  • 卵管の通過性が良い方は痛みは軽く、通過しにくい方は痛みを伴います。あらかじめ鎮痛剤を服用しておいても結構です。
ビタミンD、フェリチン

妊娠を考えている女性の90%がビタミンD不足、または欠乏症と診断され、50%以上が鉄不足、または鉄欠乏性貧血と診断されます。

ビタミンDは卵質を高め、受精卵の着床に役立ちます。

詳しくはこちらをご覧下さい。

精液検査

不妊カップルの2組に1組が、男性にも原因があります。

精液検査では精液中の精子の濃度、運動率などを調べます。

  • 奥様の排卵期を除く時期にお受け下さい。
  • 検査は診療日であればいつでも出来ます。完全予約制ですので予めご予約下さい。

詳しくはこちらをご覧下さい。