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生殖医療(不妊治療)とは

生殖医療(不妊治療)とは

産婦人科クリニックさくら 生殖医療

不妊症とは

避妊をせず普通に性生活を続けると、1年で90%のカップルが妊娠しますが、残念ながら10%の方は、妊娠に至りません。
日本でも、日本産科婦人科学会が健康な夫婦が1年以上妊娠しなかった場合に「不妊症」と定義しています。

しかし、赤ちゃんが欲しいという願いの強さは人それぞれです。
「妊娠できる身体でしょうか」「妊娠しにくい気がするのですが」「原因を調べて欲しい」「一日でも早く妊娠したい」と、思いは違いますね。 必ずしも1年経たなくても、1日も早く赤ちゃんをその手に抱きたい、その気持ちを尊重し、必要な検査、必要な治療を一緒に考えていきましょう。

特に以下に当てはまる場合、勇気を出して、産婦人科の門を叩きましょう。

・避妊していないのに1年以上妊娠していない

・妊娠率が下がってくる33歳を超えている

子宮内膜症子宮筋腫と診断されている、または治療をしたことがある

クラミジアなどに過去にかかったことがある

・生理不順がある

また、「不育症」という、妊娠はできるけれど、初期の流産を繰り返し、 出産に至らない場合がありますが、不妊症と同様に産婦人科で検査を受け、治療法を考えましょう。

 

※WHO(世界保健機関)が不妊症のカップルに行った調査では、不妊の原因が女性だけにある場合が41%、 男性だけにある場合が24%、男女両方にある場合が24%でした。つまり不妊症の半数は男性に原因があることになります。

生殖医療(不妊治療)

妊娠の希望、不妊に対する考え、価値観は、皆さんそれぞれ異なったものをお持ちです。
当クリニックでは、初診時、または治療中に随時、患者さんの価値観を伺って共有していきたいと思います。

上の表に示したのは、不妊検査と不妊治療の大まかな流れです。

赤ちゃんが欲しい気持ちは同じであっても、妊娠を考え始めたばかりの方、すでにお二人で1年以上頑張っている方、2年以上妊娠していない方など、その課程は様々です。

表の左には、「妊娠前検査(ブライダルチェック)」から不妊検査である「不妊スクリーニング検査」、そして実際の治療である「タイミング指導」「生殖補助医療(高度生殖医療)」を掲げました。

さらにそのカップルの状況に応じて、検査や治療のお勧め度を示しました。
◎は必ず、○は必要に応じて行うものです。

 

初診ではなるべくご夫婦で受診してください。診療計画書を提示しながら、検査や治療について説明します。

 

これから妊娠を考える方には、まず妊娠の準備である「妊娠前検査」から始めます。妊娠前検査には、子宮がん検診や超音波検査、妊娠中にかかるといけないウィルスの抗体検査、乳がん検診などが含まれます。基礎体温を付け始めてもいいでしょう。

必要なワクチンを接種したり、妊娠しにくそうな病気、月経異常があれば必要に応じて検査や治療を開始します。
また早く妊娠したい方や、子宮内膜症や子宮筋腫のある方、年齢が高い方にはタイミング指導を行い、一日も早く妊娠するようにします。

1年以上頑張っていても妊娠に至らないカップルは、約10%とされており、現在では不妊症の定義となっています。
1年で90%のカップルが妊娠しているのに、まだ妊娠できないのは、カップルのいずれか、または両方に不妊原因があるかも知れません。

「妊娠前検査」について見直し、必要に応じて「不妊スクリーニング検査」を開始しましょう。これらの検査は急げば1〜2ヶ月で行うことも出来ますが、タイミング指導を行いつつ、ご都合に合わせて出来る検査から進められることがほとんどです。

生殖医療には、大きく分けると一般不妊治療生殖補助医療(高度不妊治療)があります。
「一般不妊治療」では、タイミング法や人工授精を中心に、排卵日にタイミングをはかったり、排卵・性交後の状態、またホルモン分泌などの内分泌環境について調べながら治療を進めます。

不妊スクリーニングで妊娠の妨げとなる子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣のう腫、卵管閉鎖などが認められた場合、「手術療法」の適応となることがありますが、基本的には身体に優しい内視鏡下手術(腹腔鏡・子宮鏡)で行われることがほとんどです。

2年以上妊娠していないカップルや年齢の高い方は、最終的に高度生殖医療に進むことが多く、最近では早い段階で高度生殖医療に取り組むべきであるとされています。
妊娠前検査や不妊スクリーニング検査を行いつつ、早期に高度生殖医療も検討してみましょう。

初診時に必要な問診票はこちらです。

問診票ダウンロード
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妊娠希望の方は、妊娠相談用の問診票も併せてご記入ください

妊娠希望用問診票
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転院の際は

他院で検査や治療をされていて、当院への転院を希望されている場合、紹介状(診療情報提供書)を作成して頂き、持参した方がスムーズに診療が行えます。必ず必要、ではないのですが、記憶が曖昧であったりすることもありますので、これまで頂いたデータなど持参して、お話を伺いながら検査・治療を勧めることも出来ます。

カウンセリングに関して

当院では専門的なカウンセリングはありませんが、スタッフがお話をお伺いすることができます。何か困ったこと、誰かに話を聞いてもらいたいことなどありましたらお気軽に声をかけてください。
生殖医療相談士や胚培養士が対応する「さくら相談室」もあります。どうぞご利用下さい。