横浜市たまプラーザ駅 / 不妊治療や妊娠出産のエキスパート

一般不妊治療と薬物療法

一般生殖医療(不妊治療)

タイミング法と人工授精(AIH)法

一般生殖医療(不妊治療)には、タイミング法と人工授精があります。

タイミング法とは基礎体温や卵胞計測(*)、ホルモン検査、排卵検査薬を基に、排卵日を正確に予測して妊娠するのに最適な性交渉の時期をアドバイスする治療です。

妊娠率が最も高いのは、下のグラフに示すように、排卵日の2日前、次いで排卵日前後、最後に排卵日当日で、排卵より3日以上前、排卵後2日以降の妊娠はありませんでした。

排卵日と妊娠率

健康なカップルが排卵日前後にタイミングをとった場合、妊娠率は3割前後と言われています。

反対に妊娠に至ったカップルがいつタイミングを取ったのでしょうか。

妊娠成立とタイミング日

ここでは排卵前日が最も高く、排卵日、排卵翌日が同率で、排卵2日前が続いています。

人工授精(AIH)とは性交渉ではなく、運動性の良い精子を子宮内に注入する方法で、妊娠率は約8%です。

(*)卵胞計測は、超音波検査で卵巣に作られる卵胞の大きさを計測する方法です。超音波検査は不妊症に保険適応がなく、排卵誘発剤やhCG製剤を使わない場合、原則として自費検査、自費再診料がかかります。

 

人工授精(AIH)をお考えの方へ
人工授精(AIH:artifical insemination with husband’s semen)とは?

ご主人の精子を処理することにより、運動性の良い精子を人工授精用の細く柔らかいチューブで子宮腔内に注入する方法で、強い痛みや出血はほとんどなく、外来で短時間に繰り返し受けられます。
受精、着床、妊娠に至るまでの過程は自然妊娠と変わりありません。
できるだけ多くの良好な運動精子を子宮腔内に注入するために、密度勾配法とよばれる方法で処理を行います。当院の実績では、運動精子20万個を回収できれば妊娠する可能性があります。

どんなときに人工授精を考えたらいいの?

主に精子数が少なくタイミング法で妊娠に至らない場合や性交障害、射精障害がある場合です。

タイミング法の目安としては、33歳までは6周期、34歳以上は3周期で、人工授精を行う適応は以下に示します。

人工授精の適応

■精液検査で良好運動精子が少ない
精液検査の結果によって、人工授精が必要かどうか判断します。結果によって人工授精の適応とならず、体外受精などの高度生殖医療をお勧めする場合もあります。

【当院の精液検査基準値】

精液量① 1.5ml 以上
精子濃度② 15.0×106/ml 以上
運動率 40.0% 以上
高速直進運動精子③ 25.0% 以上直進
正常形態率 30.0% 以上

高速直進運動精子数=①精液量×②精子濃度×③高速直進運動精子

当院では高速直進運動精子数50万〜7000万までが人工授精の対象となりますが、7000万以上の方で、タイミングがとれている場合、人工授精での妊娠はほとんどありません。

■性交障害
性交で腟内に射精できない場合や、女性側に強い性交痛があり性交ができないご夫婦に有効な治療法です。

AIHの流れ

人工授精は、タイミング法と同じように、排卵のタイミングに合わせて行います。
予想される排卵日の数日前に来院して頂き、超音波検査で卵胞の発育をチェックすることにより、予想排卵日とその前後を含めた4日間のうちに人工授精を行う日を決めます。
妊娠率は上に挙げたタイミング法と同じです。

【AIH当日】
人工授精当日、朝9時半にご主人の精液を持参して頂きます。(外来で専用の容器をお渡しします)。

精液を採取するのはご自宅で構いませんが、遠方の方や、自宅で採取しにくい方はクリニック内の専用室をご利用頂けます(要予約、お電話か受付で直接承ります。院内での採精はネットからの予約システムではご利用になれません)。
お預かりした精液は密度勾配法により、運動していない精子や運動性の悪い精子等が取り除かれ、元気な運動精子のみを選別することができます。この処理に1時間程かかります。

11時過ぎに人工授精を行います。(来院時間に応じて人工授精の時間をお伝えします。)
腟内をブドウ糖液で洗浄した後、処理した精子(0.3〜0.5ml)を細い注射器に入れ、子宮内に注入します。数分で終了し、注入後はすぐに着替えてお帰りの準備が出来ます。
人工授精後は、通常の生活を送って頂いて構いません。感染予防のため、当院では2〜5日間抗生物質を内服して頂いていますが、アレルギーのある方には処方していません。
人工授精そのものは強い痛みや出血はほとんどなく、毎月でも行える治療です。

人工授精の費用

人工授精は自費診療のため、施設によって費用は異なります。当院では17,000円で、精液検査、治療後の抗生物質の料金が含まれています。料金には別途消費税がかかります。

AIHの治療成績

治療周期あたりの妊娠率は全国的に5〜8%です。当院での人工授精の妊娠率を下記に示します。

【年齢別臨床妊娠率】

臨床妊娠率とは、妊娠反応が陽性となり、子宮内に胎嚢(赤ちゃんが入っている袋)が見られた率です。その後出産に至った場合も、残念ながら流産となってしまった場合も含まれます。妊娠反応のみがみられた化学流産は含まれていません。

【累積臨床妊娠率】

母数は人工授精で臨床妊娠された方で、その方が何回目の人工授精で妊娠したのかを表しています。
赤の折れ線グラフは、その周期の妊娠率で、回を追う毎に低下しているのが分かります。
臨床妊娠率に示したように、1回毎の妊娠率は決して高くありませんが、妊娠される方は早いうちに妊娠されるのがお分かりになると思います。

人工授精で妊娠される方の6割が3周期までに、9割の方が6周期までに妊娠されます。そのため、人工授精の施行回数は4回から多くても6回くらいを目安にし、妊娠しない場合は治療方針の見直しを行い、体外受精など高度生殖医療を考慮します。

【女性の要因による分類(2013年当院治療成績、385周期より)】

  周期数 hCG陽性* 胎嚢がある 心拍がある 出産
卵巣因子がある 38 0      
年齢因子がある 20 1 1 0 0
クラミジア感染既往歴がある 34 0      
年齢因子
×卵巣因子がある
8 0      
クラミジア既往歴
×卵巣因子がある
9 0      
上記以外である 275 29 23 22 20

*「hCG」とは受精卵が着床したら分泌されるホルモンのことです。陽性であると化学的に妊娠成立となります。

※当院の定義での上記説明補足
・卵巣因子とは…月経中の卵巣機能評価にあたるFSHの値が8mIU/ml以上、またはAMH(抗ミュラー管ホルモン=卵巣年齢)が1.5(=40歳相当)以下であること。
・年齢因子とは……41歳以上であること。
・クラミジア感染既往とは…血液検査でわかる、クラミジア抗体検査の結果でIgA、IgGのいずれか、または両方に陽性がある場合です。
これらの因子にあてはまる方は、治療方針を医師とよく話し合うことが必要です。

人工授精の適応をまとめると
■精液検査での高速直進運動精子数が50万〜7000万まで
■性交障害

で、

■クラミジア感染既往がない
■卵巣因子がない(FSHが8 mIU/ml未満で、AMHが1.5以下)
■40歳まで

の方が該当します。
人工授精に関するよくあるお問い合わせ

Q:人工授精は事前に予約が必要ですか?
A:卵胞計測をした上で日程が決まります。その時点で予約されたことと同じですので、あらためて事前の予約をする必要はありません。卵胞計測の際に、都合の良い、悪い日があれば医師にご相談ください。人工授精は基本的に9:30に精液を持参していただき、11時15分以降に行います。

Q:人工授精の日は夫婦で受診しないといけませんか?
A:精液を持参する場合は、ご主人は来院されなくても大丈夫です。奥様は精液持参から処置までほぼ半日かかってしまうことをご了承ください(処置自体は数分で終わります)。

Q:人工授精は痛いですか?
A:やわらかいチューブなので、ほとんど痛みはありません。

Q:当日主人が出張などで不在です。どうしたらいいですか?
A:上の説明の通り、予測される排卵日と前後を含めた4日間であれば人工授精でも妊娠が可能ですので、日程の調整が可能です。どうしても不在の場合は、希望で事前に精液を凍結保存することも出来ますので、ご相談ください。

その他、ご不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください。

薬剤の併用による排卵誘発・ホルモン補充

一般生殖医療で使われる薬剤には主に

・排卵誘発剤

・排卵コントロール

・黄体ホルモン

があります。

自然に排卵しにくい場合には排卵誘発剤や排卵コントロールを行います。

黄体機能不全がある場合、黄体補充を行い、内服薬や注射を組み合わせて妊娠を目指します。

薬剤を使用するに当たっては、医師と相談の上、患者さんそれぞれにあった方法を選択し治療をすすめます。

順調に排卵でき、ホルモン状態にも異常がない場合、排卵誘発剤を使った方が妊娠しやすい、と言うことはありません。

 

【内服薬】クロミッド・レトロゾール

排卵誘発剤の代表的な内服薬です。クロミッドは月経開始5日目から5日間内服し、レトロゾールは月経開始3日目から5日間内服します。

排卵障害や無排卵、卵胞未成熟がある方が適応です。子宮頚管粘液が減少したり、子宮内膜が菲薄化する、また多くの卵胞が発育し多胎妊娠の原因となることがありますので、成熟する卵胞数が3個以上の場合は治療を見合わせます。

【注射】FSH・HMG

卵胞を発育させるために使う注射です。卵胞が十分な大きさになるまで連日注射を行います。FSHには自己投与できる製剤(ゴナールFなど)もあり、必要に応じて使用します。使用の際には医師、スタッフより十分な指導を行います。HMGは連日通院して注射を受けなければなりません。

↓↓
~合併症~

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)
排卵誘発剤によって卵巣が過剰に刺激されて、卵巣が腫れる、下腹部の張りや痛み、腹水や胸水がたまる、尿量が減る、血液が固まりやすくなる等の症状がみられます。すべての人に起こる訳ではなく、ほとんどが軽症〜中等症ですが、重症化が予測される場合には、排卵誘発を中断することがあります。

【注射】HCG 【点鼻薬】ブセレキュア

卵胞が成熟段階(自然周期で約18mm、クロミッド周期で約25mm)に達したときにはhCG製剤の注射により、注射後約36~40時間で排卵させます。副作用はほとんどありません。

hCG製剤は受診して注射しなければなりませんが、通院が困難な場合、ご自身で使うことができる点鼻薬を用いることがあります。

【内服薬】デュファストン・プロベラ

採血して行う黄体機能検査で、黄体ホルモンの分泌が少ない方には黄体補充をします。排卵後、約10〜14日間程度服用を続けます。黄体補充を行うことにより、短い高温期を長くしたり、月経前の不正出血を防ぐことも出来ます。

黄体機能検査の結果によっては、エストロゲン製剤である「プレマリン」を併用することもあります。

その他
漢方

希望される方には漢方薬も処方しています。継続して飲み続けることが望ましいです。

葉酸

妊娠を希望されている方には葉酸摂取をお勧めしています。妊娠中には様々な栄養素が必要ですが、特に注意して摂取を心がける必要のあるのが葉酸です。「葉酸不足がもたらす病気」として妊娠した際に赤ちゃんの神経管閉鎖障害、悪性貧血などがあります。
⇒葉酸を沢山含む食品を料理に取り入れる必要がありますが、葉酸は「熱に弱い」「水に溶けやすい」と言った弱点があり、通常の食生活では不足しがちになり、手軽に摂取できるサプリメントが各国で積極的に推奨されています。上記の神経管閉鎖障害の予防のためには、妊娠する1ヶ月前に摂取し始めることが望ましいです。

 

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