生殖医療(不妊治療)で用いられる排卵誘発剤、これには大きく分けて内服薬と注射剤がありますが、内服薬は卵巣を刺激する効果が弱く、注射は刺激が強いです。

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レトロゾール

内服薬の中で最も有名で、最も多く使われているのが、「クロミッド」。

そして、よりマイルドな刺激で知られているのが「レトロゾール(フェマーラ®)」で、日本では「閉経後乳がん」が保険適応とされています。

その薬理作用(抗エストロゲン作用)を応用して、適応外使用となりますが排卵誘発剤として一般生殖医療だけでなく、体外受精などの高度生殖医療でも使われています。

特に多のう胞性卵巣(PCOS)の患者さんで、クロミッドより妊娠・出産率が高くなり、肥満の方に、より有効、とされています。

内服方法は施設によって異なりますが、当院では、

・月経開始3日目から5日間、1日1錠内服

して頂いています。

内服後、月経の12日目頃から、超音波で効果を確認します。

効果がみられない場合、1日の服用量を1錠から2錠に増やします。

レトロゾールの特徴として、

卵巣から分泌されるエストラジオール(E2)値が低くなることがあります。レトロゾールの抗エストロゲン作用のためで、低いと卵子が悪い、妊娠しにくい、と言うことにはなりません。

副作用はほとんどありませんが、眠気が現れることがありますので、自動車の運転には注意して下さい。

また頭痛なども見られることがありますが、一般的には軽度です。

服用にあたっては、飲み忘れがあった場合、気付いた時になるべく早く服用して下さい。
1日以上経った場合には、まとめて服用せず、5日間服用する予定が6、7日間にわたっても治療効果への影響は少ないです。

飲み合わせ(相互作用)としては、抗真菌剤、睡眠導入剤などとの併用に注意が必要です。

薬価は、排卵誘発剤としての保険適用がないため、自費となります。
現在ではジェネリック医薬品の導入で安価になりましたが、5錠(1周期分)で2,000円(税別)です。

初出:平成30年10月12日
補筆修正:令和2年1月24日、3月28日、6月8日、7月14日、8月4日