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HPVワクチン、コロナやインフルエンザワクチンとの接種間隔は?

いよいよコロナワクチンも今月限りとなりそうですが、4月の9価ワクチン公費接種化キャッチアップ接種適用を前に、HPVワクチンを接種している・接種する予定、の方たちからの質問が増えています。

現在国内で接種できるコロナワクチンは、ワクチン接種の「前後2週間」は他のワクチンを避けること、とされています。

つまり、他のワクチンを接種してから2週間以上あけてコロナワクチンを、また、コロナワクチン後、2週間経ってから他のワクチンを接種すること、となっています。

*昨秋から、コロナワクチンとインフルエンザワクチン接種の同時接種が認められることが、7月22日の第33回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会で了承されました。コロナはインフルエンザに限って、接種間隔を2週間空ける必要がありません


当院で現在よくあるお問い合わせは、

HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)

風疹、麻疹、ムンプス、水痘帯状疱疹の生ワクチン

インフルエンザワクチン

帯状疱疹ワクチン(シングリックス®︎)です。

コロナワクチンの最初の2回は、
ファイザーのワクチンは、1回目の後、3週間後に2回目のワクチン接種を、
モデルナのワクチンは、 1回目の後、4週間後に2回目のワクチン接種を、

行います。

また2回目の後は、3ヶ月以上経過して3回目以降を。3回目以降はオミクロン株対応ワクチン(BA.1またはBA.4-5)の接種が推奨されています
(5月8日から8月31日までの「春接種」は接種対象者が限られています)

もし、コロナワクチンのスケジュールに、HPVワクチンが重なってしまった場合、コロナワクチンを優先させてHPVワクチンを2週間後以降に接種して下さい。HPVワクチンの方を前後に移動して打っても大丈夫ですので、スケジュールを相談しましょう。

HPVワクチンとインフルエンザワクチンは接種間隔を空ける必要がなく、同日でも翌日でも接種が可能です。

なお、妊娠を考えている方(=妊活中、妊娠を計画している方)は、ワクチンの予定があるからと言って、避妊したり、コロナワクチン後に避妊する必要がありません(一部で誤った指導がされていたことがあります)。

妊娠中、授乳中でももちろんコロナワクチンを接種できますし、むしろ妊娠前よりも推奨されているのは、インフルエンザワクチンも同様です。


この接種間隔を始め、たくさんのHPVワクチンに関するご質問をいただきます。皆さんの関心が高いと思っています。
ご質問にお答えした動画を作成しました。参考にしていただけたら嬉しいです。


またHPVが原因となる病気やHPVワクチンの説明動画を作成しました。令和5年度の変更点をふまえてアップデートしました。

文責 桜井明弘(院長、日本産科婦人科学会専門医)

初出:令和3年6月17日
補筆修正:令和3年6月19日、7月15日、8月20日、9月17日、11月9日
補筆修正:令和4年6月25日、8月8日、9月12日、10月14日、29日、11月13日、14日、12月1日、20日
補筆修正:令和5年3月4日、19日、4月17日、5月1日、シングリックスと春接種の情報を追記しました。