公費接種する機会を逃さざるをえなかった世代に改めて接種する機会を「キャッチアップ接種」と呼びます。

令和4年4月から無料でキャッチアップ接種が行われています。横浜市では6月に個別通知が行われており、当院にもキャッチアップ接種を受ける患者さんが数多く来院されています。

対象となるのは、今年度17歳(高2相当)から25歳になる方たちで、令和4年4月から3年間行われます。

令和4年度は1997年・平成9年度〜2005年・平成17年度生まれで、もちろん小6から高1生までの公費接種もこれまで通り行われています。

HPVワクチンは、接種開始から6ヶ月要するため、9月に接種を開始すれば、25歳となる方も3月の年度末までに無料で接種を終えることができます。

 

平成6年から11年度生まれの女性達は、HPVワクチンの公費接種を、過半数から、8割近く受けていた世代です。

残念な偏向報道が執拗に繰り返されたため、多くの親子がワクチンを極度に恐れる様になり、平成12年度生まれは14%、平成13年度生まれ以降は、ほぼ0%に近い接種率となってしまいました。この各学年で子宮頚がんで亡くなる方が1,000人ずつ、と言う試算があります。こちらの記事で解説しています

一方でHPVワクチンによって、子宮頸がん発症が9割近く減少した海外の報告があります。


このようなHPVワクチンを打たない国は、いまや日本しかない、と言う事をご存知でしょうか。

過熱した報道も鎮火し、多くの女性達が、改めてHPVワクチンの正しい知識を持ち、「どうして私は打ってないんだろう」「今から打てるのだろうか」と疑問を持つ様になっています。公費キャッチアップ接種が開始されるのと同時に令和4年4月には、積極的勧奨が再開されています

HPVワクチンや子宮頸がんについて説明した動画を作成しました。

公費助成を受けられる2価、4価ワクチンは、自己負担で3回接種すると、当院でも約50,000円かかります。今からHPVワクチンを打とうにも、経済的な余裕がない方も。

そんな中、本来ワクチンを打つ権利を持ちながら、当時の社会情勢で受けさせてもらえなかったこの世代に、今から公費助成でワクチン接種を!が、今回のキャッチアップ接種の無償化なのです。

このキャンペーンを行って、具体化してくれた団体があります。ここでも紹介させて頂き、賛同してくださった方たちにも感謝申し上げます。

「HPVワクチン(子宮頸がん等予防)を打つ機会を奪われた若者たちが無料で接種するチャンスをください」子宮頸癌ワクチン

また、公費接種にも9価が採用されることが決定しました

文責 桜井明弘(院長、日本産科婦人科学会専門医)

初出:令和3年3月30日
補筆修正:令和3年10月31日、11月17日、12月24日
補筆修正:令和4年3月10日、15日、16日、27日、31日、4月20日、5月10日、6月16日、7月27日、9月1日、20日