9価のHPVワクチンが、令和5年度から定期接種として接種することが可能になります。


9価のHPVワクチン「シルガード9」が、令和3年2月24日に発売され、接種可能となりました。

海外ではすでに販売されているもので、これを待っていたように接種を開始した方や、お問い合わせも数多く頂いています。


現在接種できるHPVワクチンは、2価と4価、そして9価で、この「価」は、何種類のウィルスに対する免疫力をつけられるか、と言う意味です。

HPV(ヒトパピローマウイルス)には100種類以上の型があり、それぞれ背番号のように数字が割り当てられています。

2価ワクチン:16、18

4価ワクチン:6、11、16、18
 低リスクで尖圭コンジローマの原因となる6、11に対する抗体も獲得することができます。

9価ワクチン:6、11、16、18、31、33、45、52、58

9価ワクチンにより、子宮頸がんの原因となるHPVの90%が予防できることになりますが、実際に子宮頸がんの前病変である子宮頸部異形成や上皮内腺がん、外陰・腟腫瘍の予防効果は96.7%にものぼります。


接種できるのは、9歳以上の女性で、

接種費用は当院では、

・1回あたり 30,800円(税込)

・3回分支払い 91,300円(税込)

です。価格


接種は基本的に、ご予約をして頂きます。ご予約は予約サイト、電話、または受付で直接、お願いします。

・来院時に「ワクチンQダイアリー」への登録をして頂きます。接種する方、それぞれにメールアドレスを登録する必要があります。

・問診票を記入し、診察の後でワクチンを接種します。

・接種後30分、院内で変化がないか観察します。

接種方法は、4価ワクチンのガーダシルと同様で、

初回接種から、2回目は2ヶ月後、3回目が6ヶ月後で、3回の接種で完了します。

心配されるのはやはり、副作用だと思います。

2価、4価のHPVワクチンが問題視されたのも、副作用を当初軽視したことと、反対に副作用を強調した報道が原因です。

この9価ワクチンでは、副反応は日本人では81.9%にみられ、国際的には90.7%、みられました。

最も多いのが、疼痛で、以下腫脹、紅斑、と続きます。割合を示すと、

・疼痛 81.9%

・腫脹(はれた)44.9%

・紅斑(赤み)40.2%

・掻痒感(かゆみ)9.4%

と続きますが、2価、4価で問題となった慢性疼痛のような症状は報告されていません。

当院でも半数以上の方が、「なんともなかった」と答え、残る方達は「打ったところが少し痛かった」「数日の間、打った方の腕が挙げにくかった」と答えていますが、コロナワクチンのような辛い副反応は見られていません。

2価、4価、9価、と含まれる成分が多くなると副反応が強く出るのでは?という心配もあり、9価ワクチンは4価よりも少し強い傾向が報告されていますが、実際にはほとんど違いはないようです。

小6から高1までの女性はHPVワクチンが公費助成されており、令和5年度早期から公費助成に使えることが決定しましたが、現在行われているキャッチアップ接種償還払いの対象外となる見込みです。

HPVワクチンは、これまで子宮頸がん予防を主とした目的に接種され、子宮頚がんワクチン、と呼ばれてきましたが、一昨年12月からは男性にも4価ワクチンを接種することが出来るようになりましたが、9価ワクチンは現在のところ、男性への適応がありません。HPVワクチンの男性への公費接種化とともに求められています。値段

文責 櫻井明弘(院長、日本産科婦人科学会専門医)

初出:令和3年1月22日
補筆修正:令和3年2月2日、19日、22日、24日、3月14日、9月3日、10月31日、11月13日、28日
補筆修正:令和4年3月16日、4月15日、5月9日、6月25日、10月6日、公費接種化決定に伴い修正しています。