最新のお知らせ

令和六年年頭所感

皆さま、新年明けましておめでとうございます。

お揃いで佳き年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

また大切な方を亡くされた方にとりましては、お寂しい年始となられましたね。心よりお悔やみ申し上げます。

元日から大きな地震、津波に見舞われています。亡くなった方、ご遺族の方、被害に遭われた方には、心よりお見舞い申し上げ、また我々ができることを一つでも探して心を寄せて参りたいと思います。また翌日には羽田で大きな航空機事故が発生し、乗員の方たちの訓練と誘導のおかげで、短時間にたくさんの乗客にもかかわらず、全員が避難を終えたとの報に接しました。一方で海上保安庁機に搭乗されていた方たちの安否がわかっていませんが、皆さまのご無事を願ってやみません。

さて、昨年産婦人科を取り巻く環境としまして、4月から9価のHPVワクチンが定期接種、キャッチアップ接種に適用が拡大され14歳までの開始で2回接種が可能となり、HPVワクチン接種を考えていた方、接種をためらっていた方にとって、背中を押してくれました。

キャッチアップ接種は、来年3月までの無料期間に接種を終えるため、今年9月中に接種を開始しなければなりません。もう一年を切っていますので、1日も早く接種を開始してください。ご自分の大切な身体を守るためです。どうぞ行動に移してください。

また、一昨年から始まった、体外受精など生殖補助医療や一般不妊治療にも保険が適用され、1年以上経過しましたが、いまだに情報が不確かな点があり、 患者さん皆さんにご迷惑をおかけしている状況です。 今年は6月に診療報酬改定が行われる予定で、受精卵の凍結保存など、よりよい変更が期待されています。

産婦人科クリニックでは、生殖医療においても治療成績を解析し、さらに、より良く、最適な治療を提案できるようにいたしました。これは例年行っていることであり、常に念頭に置き本年も提案していきたいと思っております。

また新たなウィメンズヘルスケアの一環としGSMに対するインティマレーザーを導入しました。GSMとは関連生殖器症候群と訳されており、更年期以降の女性のQOLを著しく低下させる諸症状です。これまではホルモン治療やペッサリー、また手術などしかありませんでしたが、再発しやすく、またその治療を受けられない患者さんも少なくありませんでした。新たなレーザー治療は、これを受けられない患者さんがほとんどなく、比較的短期間に症状が緩和し、また長期にわたる治療効果が期待できます。多くの方からお問い合わせをいただき、治療に取り組まれている方がいらっしゃいます。この治療も他の治療と同様、治療効果を繰り返し検討し、より効率的な治療法を考えてまいりたいと思います。

本年はさらに多くの方から要望されていた子宮頸がん検診の精密検査にあたるコルポスコピーを開始する予定です。

当院の医師も、これまでコルポスコピーを行っておりましたが、設備の都合から当院では行えておりませんでした。最新の検査法やエビデンスに基づき検査を行って参ります。

子宮頸がん検診と言えば、再来年度からHPV単独の5年検診が始まります。各自治体健診でこれを取り入れるか否か、各自治体に委ねられており、横浜市ではまだ最終的な決定がなされておりません。引き続き最新の情報を提供して参ります。これまで当院で検診を受けてきた皆様にも最も適切な方法を検診方法を提示いたしますので、もう少しお待ち頂けたらと存じます。


年末からインフルエンザの流行や新型コロナウィルスの新しい株、JN.1の感染拡大が懸念されています。引き続き年始の感染予防、 具体的にはマスク着用、 手洗いやうがいに努めていただき、 年始の休診明けには積極的にワクチン接種を行っていただきたいと思っております。


一年の始まりに際して、 次々に飛び込む震災や事故のニュースが心を揺さぶりますが、予定通り、5日(金)から通常の診療を開始します。どうぞ皆さまにとって、幸多き一年となりますよう、心からお祈り申し上げます。