令和5年4月1日より、9価ワクチンが定期接種とキャッチアップ接種に適用されています。
これにより、これまで2価・4価しかなかった公費接種に、新たに理想的な選択肢が増えました。
また、交互接種も認められ、これまで2価・4価を接種した場合、3回目まで同じワクチンを打たなければなりませんでしたが、2回目、または3回目から9価ワクチンを選択することもできるようになりました。
さらに海外で進む2回接種ですが、4月1日から小6生から14歳までに接種を開始した場合の、9価ワクチンの2回接種が決定しました。2価、4価ワクチン、15歳以上で開始した場合は、3回接種となります。
子宮頸がんなどの予防効果のあるHPVワクチン。
9価ワクチンは、一昨年3月より国内でも接種できるようになりました。
HPVには十数種類の発がん性の型がありますが、2価、4価ワクチンに含まれる子宮頸がん予防の2種類の16、18型だけではなく、9価ワクチンは、合計7種類の型の予防が出来ます。加えて4価と同様に、尖圭コンジローマの原因となる2つの6、11型の予防にもつながります。
これまでHPVワクチンのキャッチアップ接種と同様に要望が多く、また一歩、HPVワクチンが前進した印象です。
HPVワクチンは、8年間の積極的勧奨の控えで300万人もの方が接種し損ねている、とされており、キャッチアップ接種を含めて約1000万回分のワクチンが確保されたことになるのでしょう。
残る要望は現在4価が認可されている、男性への9価の適応拡大と、男性の定期接種化です。
HPVワクチンについてよくいただく質問に回答した動画を作成し、最新のデータをもとにアップデートしました。
またHPVワクチンと子宮頸がんなどのHPVが原因となる病気について説明動画でも、2価、4価と9価ワクチンの違いについて解説しています。
初出:令和4年3月8日
補筆修正:令和4年6月24日、7月29日、10月4日、5日、21日、11月3日、10日、12月2日、8日、30日
補筆修正:令和5年1月20日、3月8日、16日、25日、4月1日、7月23日、8月12日、質問にお答えした動画をアップデートしました。