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「HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)はいつから打ったらいいですか?」

定期接種、キャッチアップ接種が広がっていく中で、 特に保護者の方から「HPVワクチンはいつから打ったら良いでしょうか」というご質問をいただきます。

定期接種は小6から高1生まで、 またキャッチアップ接種は高2から、今年度26歳となる学年まで、無料でHPVワクチンを接種することができます。

今年4月から、14歳までにワクチンを接種し始めると2回で終了できる「2回接種」が始まりました。

なぜ本来は3回必要なワクチンが2回で済むのでしょうか。

それは、接種する年齢が若ければ若いほど、HPVウイルスに対する抵抗力である「抗体」が 強く産生されるからです。

実際にHPVワクチンを14歳までに2回接種した人と、15歳以降に3回接種した人で、抗体の産生に有意差がありませんでした(非劣性である、と表現されます。実際には有意差がないものの、14歳までの2回接種の方が抗体が、むしろ高かったです)(Iversen OE et al. 2016)。

そのため2回接種は14歳までに開始すると2回で済む、と言うわけです。またワクチン接種は早ければ早いほど効果的であるといえます。

HPVは性的な接触で感染するため、その前に接種することが効果的です。

とは言え、特にキャッチアップ接種。性交渉の経験があってもワクチンの効果はあります。

9価ワクチンは子宮頸がんの原因となる7つの高リスクHPVと、尖圭コンジローマの 原因となる2つの HPVを予防する効果があります。9つすべてのHPVに感染している方はほとんど皆無です。性交経験のある人でも、早ければ早いほど複数のHPV感染のリスクを減らせる、と言えます。

まとめると、

・定期接種は早いほど効果的

・キャッチアップ接種も早いほど効果的

で、1日も早い接種を勧めています。