HPVワクチンを「いつから打ったら良いでしょうか」というご質問をいただきます。
そこには、「もしかしたら副反応があるかも」とか「まだ性交渉する年齢じゃないし。。」「本人が注射を嫌がるから。。」というような理由があるようです。
HPVワクチンの定期接種は小6から高1生まで行われており、子どもが受ける最後のワクチン、として位置付けられています。

さて、令和5年4月から、14歳までにワクチンを接種し始めると2回で終了できる「2回接種」が始まりました。
なぜ本来は3回必要なワクチンが2回で済むのでしょうか。
それは、接種する年齢が若ければ若いほど、HPVウイルスに対する抵抗力である「抗体」が 多く産生されるからです。
実際にHPVワクチンを14歳までに2回接種した人と、15歳以降に3回接種した人で、抗体の産生に有意差がありませんでした(非劣性である、と表現されます。実際には有意差がないものの、14歳までの2回接種の方が抗体が、むしろ高かったです)(Iversen OE et al. 2016)。
そのため2回接種は14歳までに開始すると2回で済む、と言うわけです。つまりHPVワクチン接種は早ければ早いほど効果的であるといえます。
HPVは性的な接触で感染するため、その前に接種することが効果的です。
うちの娘はまだ小学生だから、とか、お付き合いしている男の子もないから、確かにそうでしょう。
早めに打つのは、上に挙げた、早いほど効果的でありますが、もう一つの理由は性交渉の開始年齢です。19歳までの性交渉経験があるうち、3%は12歳で、2回接種の対象となる14歳までに経験があるのは11.9%にも上るのです(日本財団、2021)。
とは言え、性交渉の経験があっても、もちろんワクチンの効果はあります。

9価ワクチンは子宮頸がんの原因となる7つの高リスクHPVと、尖圭コンジローマの 原因となる2つの HPVを予防する効果があります。性交経験のある人でも、9つすべてのHPVに感染している方は皆無ですから、性交経験があっても、ワクチン接種は早ければ早いほど、HPV感染のリスクを減らせる、と言えます。
当院から発信している子宮頸がん・HPVワクチンに関する情報はこちらにまとめています。
HPVワクチンに関するご質問にお答えして解説した動画です。
HPVとHPVによる病気、HPVワクチンについて解説した動画です。接種の参考にしてください。
YOKOHAMA・KANAGAWA HPV PROJECT by Etsuko Miyagiさんが作成された動画もどうぞご覧下さい。
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初出:令和5年11月20日
補筆修正:令和5年12月12日
補筆修正:令和6年2月4日、3月23日、5月13日、7月22日、8月18日、9月4日、10月8日
補筆修正:令和7年1月30日、4月16日、7月25日、9月11日
補筆修正:令和8年4月12日
