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「妊娠初期のコロナ感染やコロナワクチン接種は、赤ちゃんの先天異常の原因とならない」

現在のコロナ感染ですが、やはり予測通り夏季の流行が始まっています。

当院の「妊娠していますがコロナに罹ってしまいました」は流行期にアクセスが増えるため、流行のバロメーターになっていますが、現在アクセスが少しずつ増えており、7/14には今シーズン最も多いアクセスとなっています。

例年お盆明けに感染のピークを迎えると予測されています。

妊娠中のコロナ感染やコロナワクチン接種が、お腹の赤ちゃんにとってどのようなリスクになるのか、まとめました。

妊娠中にコロナに感染した場合、どんなリスクがありますか?

特に妊婦さんは、高齢者や基礎疾患をお持ちの方たちと同様に、コロナ感染による重症化のハイリスクとされています。

早産リスクが1.63倍に増加することも報告されています(McClymont E et al. 2022)。

また妊娠28週以降の感染が、赤ちゃんの神経発達障害を起こすことも報告されており、妊娠中期以降の感染予防が大切です。

妊娠初期にコロナに感染した場合、また妊娠中にコロナワクチンを接種したことで、赤ちゃんへの影響はどんなことがありますか?

妊婦さんとコロナ感染に関する新しい報告がノルウェーからありました(Magnus AC et al. 2024)。

これによると、北欧(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー)の343,066人の赤ちゃんが対象で、妊娠初期のCOVID-19感染またはワクチン接種後のリスクが評価されました。

このうち17,704人(5.2%)の乳児に重大な先天性異常があったそうですが、妊娠初期のCOVID-19感染、妊娠初期のコロナワクチン接種によって、赤ちゃんの先天的な異常を増やす結果はありませんでした。

妊娠中にコロナを予防するために、どんなことができますか?

最も効果的であるのはワクチンとマスクです。

ただ、ワクチンが打てない今、予防法はマスク着用しかありません。免疫力を高めるビタミンDはコロナの重症化を抑えることが分かっているため、サプリメントを摂取するのも一つでしょう。

もちろん、手洗いや手指の消毒も忘れずに行ってください。

これは妊婦さん自身だけではなく、同居するご家族、周囲の方にも協力してもらうことが必要です。

妊婦ですが、コロナにかかってしまいました。どうしたら良いですか?

妊婦さんでコロナに感染してしまった方も多いと思います。

かかってしまった方は、こちらの記事を参考にして下さい

早く有効な手段でコロナが駆逐されると良いのですが、地道な感染予防を続けることが大切です。

よくあるご質問にお答えします。

妊娠中のコロナワクチンは接種は安全ですか?

コロナワクチンは妊活中から妊娠初期から出産前の妊娠後期、出産後の授乳期に至るまで安全性が確認されています

コロナワクチンの定期接種の対象には、残念ながら妊婦さんは含まれませんので、接種するならば自費による任意接種、となります。

初出:令和6年8月8日
補筆修正:令和6年8月31日、10月17日
補筆修正:令和7年7月22日