現在のコロナの感染ですが、お盆明けに感染のピークを迎えるとの専門家の予測もあり、まだまだ気が抜けません。
妊娠中のコロナ感染やコロナワクチン接種が、お腹の赤ちゃんにとってどのようなリスクになるのか、新しい報告とともにまとめました。
この記事の目次
妊娠中にコロナに感染した場合、どんなリスクがありますか?
特に妊婦さんは、高齢者や基礎疾患をお持ちの方たちと同様に、コロナ感染による重症化のハイリスクとされています。
早産リスクが1.63倍に増加することも報告されています(McClymont E et al. 2022)。
また妊娠28週以降の感染が、赤ちゃんの神経発達障害を起こすことも報告されており、妊娠中期以降の感染予防が大切です。
妊娠初期にコロナに感染した場合、また妊娠中にコロナワクチンを接種したことで、赤ちゃんへの影響はどんなことがありますか?
妊婦さんとコロナ感染に関する新しい報告がノルウェーからありました(Magnus AC et al. 2024)。
これによると、北欧(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー)の343,066人の赤ちゃんが対象で、妊娠初期のCOVID-19感染またはワクチン接種後のリスクが評価されました。
このうち17,704人(5.2%)の乳児に重大な先天性異常があったそうですが、妊娠初期のCOVID-19感染、妊娠初期のコロナワクチン接種によって、赤ちゃんの先天的な異常を増やす結果はありませんでした。
妊娠中にコロナを予防するために、どんなことができますか?
最も効果的であるのはワクチンとマスクです。
ただ、ワクチンが打てない今、予防法はマスク着用しかありません。免疫力を高めるビタミンDはコロナの重症化を抑えることが分かっているため、サプリメントを摂取するのも一つでしょう。
もちろん、手洗いや手指の消毒も忘れずに行ってください。
妊婦ですが、コロナにかかってしまいました。どうしたら良いですか?
妊婦さんでコロナに感染してしまった方も多いと思います。
早く有効な手段でコロナが駆逐されると良いのですが、地道な感染予防を続けることが大切です。
よくあるご質問にお答えします。
妊娠中のコロナワクチンは接種は安全ですか?
コロナワクチンは妊活中から妊娠初期から出産前の妊娠後期、出産後の授乳期に至るまで安全性が確認されています。
10月から開始されたコロナワクチンの定期接種の対象には、残念ながら妊婦さんも含まれませんでしたので、接種するならば自費による任意接種、となります。
初出:令和6年8月8日
補筆修正:令和6年8月31日、10月17日、10月から開始されたコロナワクチン接種の情報を追記しました。