現在、新型コロナウイルス感染の流行やロシアによるウクライナ侵攻により、欧州などから輸入される薬剤、薬剤の原料の流通が滞っています。また昨年4月に開始された体外受精など生殖補助医療の保険適用により、薬剤の生産が追いつかず、全国的に医療機関や薬局に納入されない事態が発生しています。
漢方薬も同様で、花粉症の流行を機に「小青竜湯」の処方が困難な状況となっています。また最新の情報で、「クラシエ桂枝茯苓丸錠」の処方が困難になっています。一方で黄体ホルモン製剤「ルトラール」の処方は解除されました。
以下に、当院で採用している薬剤のうち、現在処方が制限されている薬剤を列挙します。
(×)で示したものは現在絶対に処方ができないもの、(△)は他の薬剤に切り替えて処方しているもので、無印は当院ではなんとかやりくりできているものの、処方数の制限をしています。
・デュファストン(△)
・MPA(プロベラ・ヒスロン・メドロキシプロゲステロン酢酸塩)(△)
・ノアルテン(△)
生殖補助医療のみで使われる黄体ホルモン製剤
・ワンクリノン腟用ゲル
・ウトロゲスタン腟カプセル
生殖補助医療などで使われる排卵誘発剤など
・HMG製剤
・ゴナールエフペン
・レコベル
・ガニレスト
・hCG製剤、5000単位は×
・ラベルフィーユ
・ファボワール
漢方薬
・防風通聖散(×)
・小青竜湯(×)
・牛車腎気丸(×)
・加味逍遙散
・桂枝茯苓丸、特にクラシエの錠剤
解熱鎮痛剤
・カロナール
・ロキソニン・ロキソプロフェン
・ボルタレン
その他
・シナール(×)
・ブスコパン
・ジフルカン・フルコナゾール
医療機関や薬局の在庫は施設により異なるため、かかりつけでご相談ください。
令和5年3月16日、アップデート