夏休みはHPVワクチン接種をはじめる方が増える季節です。対象となる若い方たちは普段、学校やお仕事、部活動や交友と、忙しいから、当然ですよね。
さて、先日、子宮頸がん検査で異常が出て、HPV検査を行ったところ、陽性と結果が出た患者さんがいました。
キャッチアップ接種世代なので聞くと、HPVワクチンは「打っていない」、こちらからキャッチアップ接種を話すと「親が打つなと言うんです。。」
平成11年度生まれまでの学年は、HPVワクチンを打つのが言わば常識で、8割以上の女性がワクチンを接種しました。
それ以降、メディアの執拗なネガティブキャンペーンによって、ほとんどの女性がワクチンを打たなくなり、その数、実に300万人に上り、この世代にHPV感染からの子宮頸がん検査の異常がよくみられています。
一方で現在公費接種の対象となる高1生までの保護者の方たちは、打った方がいいか、一所懸命に情報を求めているように感じます。言わばジェネレーションギャップが生まれており、上のキャッチアップ世代の保護者の方たちは、もう、打たない、と決めつけて新たな情報を求めることすらしない印象です。
上の患者さんもワクチン接種をしていたらこんな結果にならずに済んだかもしれません。あらためて4月に9価のキャッチアップ接種を勧めました。まだ若いので、今からでも遅くはありません。
子宮頸がん予防ワクチンとして知られているHPVワクチン。
令和4年度から、大きな動きが3つありました。
そして令和5年度からは、いよいよ、
・交互接種
が開始されています。
そんな中で、再度HPVワクチンを接種すべきか、安全性は?と考える対象となる方たちと保護者が増えています。
ご自身で調べて納得して受診する方もたくさんいらっしゃいますが、まだわからないことが多い方もおられるのではないでしょうか。
そこで診察室でよく聞かれる質問、疑問を踏まえて、HPVワクチンと子宮頸がんを説明した動画を公開し、令和5年度版にアップデートしました。
また皆さんからいただいたご質問にお答えした動画も公開しています。こちらも最新のデータを元にアップデートしました。
まだまだ疑問に思われることもあると思います。どうぞ診察室でご質問ください。
初出:令和4年7月27日
補筆修正:令和4年10月5日、6日、11月8日、12月8日
補筆修正:令和5年1月4日、22日、3月11日、17日、28日、31日、4月24日、7月25日、8月14日、ご質問にお答えする動画をアップデートしました。