先日、子宮頸がん検査で異常が出て、HPV検査を行ったところ、陽性と結果が出た患者さんがいました。
キャッチアップ接種世代なので聞くと、HPVワクチンは「打っていない」、こちらからキャッチアップ接種を話すと「親が打つなと言うんです。。」
また同じくHPVが原因の尖圭コンジローマ。 中には完治するまで数カ月かかる方もいらっしゃいます。完治といっても、生涯繰り返して再発する可能性があります。
「 私もHPVワクチンを打っていたら、こんな病気にかからなかったんですよね。。」と言う方も。
平成11年度生まれまでの学年は、HPVワクチンを打つのが言わば常識で、8割以上の女性がワクチンを接種しました。
それ以降、メディアの執拗なネガティブキャンペーンによって、ほとんどの女性がワクチンを打たなくなり、その数、実に300万人に上り、この世代にHPV感染からの子宮頸がん検査の異常がよくみられています。
一方で現在公費接種の対象となる高1生までの保護者の方たちは、打った方がいいか、一所懸命に情報を求めているように感じます。言わばジェネレーションギャップが生まれており、上のキャッチアップ世代の保護者の方たちは、もう、打たない、と決めつけて新たな情報を求めることすらしない印象です。
子宮頸がん予防ワクチンとして知られているHPVワクチン。
令和4年度から、大きな動きが3つありました。
そして令和5年度からは、
・交互接種
が開始されています。
そんな中で、再度HPVワクチンを接種すべきか、安全性は?と考える対象となる方たちと保護者が増えています。
ご自身で調べて納得して受診する方もたくさんいらっしゃいますが、まだわからないことが多い方もおられるのではないでしょうか。
そこで診察室でよく聞かれる質問、疑問を踏まえて、HPVワクチンと子宮頸がんを説明した動画を公開しています。
「子宮頸がんワクチン 打ってはいけない」というキーワードで検索すると、当院のHPが上位ヒットし、アクセスも増えています。日本の子宮頸がんの現状やHPVワクチンの効果と安全性について改めて解説した動画を作成しました。
また皆さんからいただいたご質問にお答えした動画も公開しています。こちらも最新のデータを元にアップデートしました。
春休みにHPVワクチンを始めます、という患者さんが増えています。
まだまだ疑問に思われることもあると思います。どうぞ診察室でご質問ください。
YOKOHAMA・KANAGAWA HPV PROJECT by Etsuko Miyagiさんが作成された動画もどうぞご覧下さい。
*令和6年10月13日現在、HPVワクチンの出荷制限による供給不足が全国的に続いています。当院も同様で、申し訳ありませんが、新規の接種開始、また予約外の接種をお断りしています。予約もネットではなく、お電話で承っておりますので、当院で2回目以降の接種をされる方は、お電話をお願いしています。
初出:令和4年7月27日
補筆修正:令和4年10月5日、6日、11月8日、12月8日
補筆修正:令和5年1月4日、22日、3月11日、17日、28日、31日、4月24日、7月25日、8月14日、11月5日
補筆修正:令和6年1月11日、2月3日、5月10日、10月13日、ワクチンの供給制限について追記しました。