避妊目的に限らず、月経痛の軽減PMS(月経前症候群)などの治療目的に低用量ピル(OC/LEP)を服用する方が多くなっています。

目的はなんであれ、避妊効果がある治療を行っている訳ですが、患者さんにはコンドームの使用を勧めています。

理由としてはピルによる避妊効果が100%ではないことと、性行為感染症(STI)の予防があげられます。

ピルは決めたれた服用方法を守っていれば、ほとんど妊娠する可能性がなくなります。しかし、「ほとんど」は「絶対に」ではありません。なぜでしょうか。

低用量ピルが、避妊に効かない??

低用量ピルをきちんと飲んでいても、1年間の失敗率(妊娠してしまう率)は0.3%、つまりピルユーザーの300人のうち、1年に1人くらいは、妊娠してしまう計算になります。

避妊薬なのに、妊娠してしまう、どうしてでしょうか。

飲み忘れ!

毎日忘れずにきちんと飲んでいたはずが、ピルのシートを見ると昨日1日、場合よっては2、3日、飲み忘れていた、ということもあるでしょう。

ピルは正しく飲み続けることで排卵を抑制し、避妊効果だけでなく月経痛やPMSを抑えることができますが、飲み忘れがあると特に排卵抑制、つまり避妊の効果は期待できなくなってしまうのです。

なるべく毎日、出来るだけ同じ時間に服用して下さい。

吸収不良?

毎日忘れずにきちんと飲んでいる!のに??

内服薬の限界かもしれません。服用を怠ることなく、間違えることもなく続けているのに効果が乏しいことがあります。

例えば、胃の調子が悪かったり、下痢をしていたり。。

内服薬は色々な吸収経路がありますが、最終的には腸から吸収されなければ、服用してなかったのと変わりはありません。

下痢をしている(消化不良の状態)、どうも胃の調子が、、という時には内服薬の効果が弱くなってしまうこともあります。

上の飲み忘れと同様に、きちんと飲んでいても排卵してしまうこともあるのです。

飲み忘れが多かったり、胃腸が悪く、でも避妊をしたい方には、子宮内リング(IUD)がお勧めです。

自分とパートナーを守るため、コンドームを使うのは、「マナー」です。

今はまだ妊娠はしたくない、また将来のため、STI感染は避けたい。

パートナーを疑うのではなく、万一パートナーが感染していたら自分自身が、万一自分自身が感染していたらパートナーの身体が、つまり、お互い相手を思いやるのであれば、コンドームを使って、妊娠を避ける、STIを避けるのは、マナーと言えます。

だからこそ、ピルを服用していても、コンドームを使うよう、産婦人科医は指導しているのです。

しかし、この指導もそろそろ限界かもしれません。オーラルセックスが当たり前になっているからです。

完全なSTI予防のためならオーラルセックスを避けるか、コンドームをした上で、女性がオーラルセックスをしなければなりません。

ピルを服用している方は、乳がん検診も定期的に受けましょう

初出:令和元年7月24日
補筆修正:令和2年5月9日、8月16日、11月20日
補筆修正:令和3年1月7日、3月1日