風しん、水痘・帯状疱疹ワクチン、ムンプスワクチンのご予約は、お電話か受付で承っています。ネットでの予約は出来ません。
妊活中の方や妊婦さんとご家族は抗体検査を、または抗体検査と必要に応じてワクチン接種を考えましょう。
さて、新型コロナウイルスの流行で、すっかり忘れられたようになっていますが、平成30年からの風疹の大流行で、大変残念なことに、5例目の先天性風疹症候群が、福島県いわき市で報告されました。
平成30年の風しん患者さんは2,917人、平成31年/令和元年は2,306人が報告されました。
報告患者さんの実に78%は男性で、男性のうち59%は30~40代です。
感染者の過半数は、30〜40代の男性なのです。
平成30年は男性が女性の4.3倍多かったのですが、平成31年/令和元年は3.6倍、女性の患者さんの比率が増えています。女性は20〜30代に多く(女性の64%)、
この流行で初めての、先天性風疹症候群の報告は埼玉県でありました。
こちらのお母さんはワクチン接種歴があり、妊娠中に罹ったかどうかは不明とのことです。ワクチン接種はいつ行われたか不明、とのことで、本当にワクチンを接種していたのか、また、ワクチン効果が弱まっていたのではないかと推察されます。
流行の中心となっている30~40代の男性が、あたかも悪者のようにされてしまっていますが、もちろん罪はありません。むしろ、小児期から風疹ワクチンを接種してもらえなかった「被害者」とさえ言えます。
そこで国は、過去に風疹ワクチンの接種対象外であり、現在流行の中心である、令和元年度39〜57歳になる男性を対象に、抗体検査とワクチン接種の費用を原則無料にしました(風しんの第5期定期接種)。すでに無料クーポンが発送され、この事業は3年間行われる予定です。
この無料クーポンは、従来の自治体ごとの枠ではなく、全国の受託医療機関で検査、ワクチン接種を受けることができます。
当院でも検査に来院される男性がみられます。大変ありがたいことです。
全国では12万人以上の方が検査を受けている、と、令和元年7月17日の厚労省の感染症部会で報告されました。
2013年の流行では、全国で17,000人が風疹に感染し、先天性風疹症候群は45人でした。
先天性風しん症候群(CRS)の報告(2019年5月13日現在)国立感染症研究所
この表は全国の先天性風しん症候群を全例掲示していますが、2013年に32人、2014年に9人の報告以降、今年まで実に5年間、1人も報告がなかったのです。流行がなければ一人もいなかったということです。
院長も親しくさせて頂いている、
2020年までに風疹を排除する目標を必ず達成しなければなりません。
風疹、麻疹、水痘、ムンプス(おたふく)は、妊娠前に抗体があるか血液検査を、抗体がなければワクチン接種して抵抗力をつけますが、妊娠中にワクチンは接種できず、またワクチン接種後は2ヶ月の避妊期間が必要です。
一方でインフルエンザワクチンは、不活化ワクチンのため、妊娠中でも受けることが出来ます。
リンゴ病は残念ながらワクチンがなく、抗体検査は出来ますが、感染から身を守るには、一般的な風邪と同様、マスクの着用とうがい、手洗いくらいしか手立てがありません。
過去にかかったはず、とか、ワクチン接種した、と言う方はこちらのページもご覧ください。