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月経困難症治療薬に新しい低用量ピル「アリッサ」 解説動画も作成しました。

新しい低用量ピル「アリッサ®」配合錠は、12/3(火)より処方を開始しています。遠方より情報を求めて受診される方もいらっしゃいます。

アリッサの薬価は、1シート(28錠)で、3割負担の方は1,500円くらいです。

アリッサは、成分はエステトロール(E4)とドロスピレノン(DRSP)が含まれています。

これまでの低用量ピルに含まれているエストロゲンは、全てエチニルエストラジオール(EE)という成分でした。

エステトロールは、胎児の肝臓から分泌されるエストロゲンで、国内のピルに含まれるのは初めてで、月経困難症の治療薬としては世界初です。

またドロスピレノンは、「ヤーズ®」、「ヤーズフレックス®」、「ドロエチ®」にも含まれている黄体ホルモン(プロゲスチン)です。


これらの成分から考えられる特徴は、

・凝固異常を起こしにくく、血栓症のリスクが低い。

・乳腺への作用が弱く、乳がんリスクが低い。

・子宮内膜症縮小作用が強い。

・月経痛を軽くする効果は他のピルと同等。

です。また、副作用では、ルナベル(フリウェル)よりも吐き気が少ないようで、服用を忘れたり、遅くなってしまった時の不正出血も少ないかもしれません。

保険適用は、月経困難症のある方です。

内服方法は、ヤーズやドロエチと同じく、24/4製剤で、実薬24日、プラセボ4日服用します。

保険適用された3割負担で、1,700円くらいになると予想していたので、予想より少し安くなりました。

低用量ピルの開始や選択に悩んでいる方、また現在服用しているピルからの変更を考えている方は、もう少しだけお待ち下さい。

ご質問が増えてきましたので、解説したYouTube動画を作成しました。

初出:令和6年10月11日
補筆修正:令和6年11月21日、12月2日、5日、7日、8日