クラミジア感染について詳しい情報は、ホームページのこちらをご覧下さい。
上のページでも解説しましたが、クラミジア感染は、女性の場合、
子宮頸部
↓
子宮内腔
↓
卵管
↓
卵管周囲
と広がります。
女性は男性と異なり、この経路でお腹の中(腹腔)に至ります。
さらに広がると、血行の豊富な(栄養豊富な)肝臓の周囲で増殖し、肝周囲炎を起こします。これをFitz-Hugh-Curtis症候群と呼びます。
この位置がちょうど右の肋骨下、あばらの下に当たるのです。
また卵管の周囲で炎症を起こすため、卵管が詰まってしまう(閉塞)こともあります。クラミジアが治っても、卵管の異常は治りません。
これは不妊の原因となるため、過去にクラミジアにかかってしまった方は、妊娠を考えるときに卵管の通過性を診る検査を行った方が良いでしょう。
また、クラミジアは淋菌感染やトリコモナス感染を併発することが多いため、重複感染のチェックが勧められています。
文責 桜井明弘(院長、日本産科婦人科学会専門医)
初出:令和2年3月2日
補筆修正:令和3年1月3、4日
補筆修正:令和4年5月14日、7月7日、31日、9月20日
クラリスロマイシン