貧血や不妊、また甲状腺の病気で亜鉛が不足していることがあり、最近注目されています。
亜鉛は有名なところでは、牡蠣などに豊富に含まれるミネラル分で、不妊との関連では欠乏すると精液の所見が悪くなる、男性不妊と関連しています(Fallah A et al. 2018、Zhao J et al. 2016)。
牡蠣以外では、赤身のお肉、魚介類、豆類、ナッツ、全粒粉の穀物などに多く含まれています。
また女性の不妊症でも亜鉛欠乏は卵子の質や着床に関連しています。
亜鉛の検査は、血液検査で5日後には結果がわかります。
検査費用は、約950円です。
亜鉛が不足している場合にはサプリメントでの摂取をお勧めしています。
当院で採用しているサプリメントは1日1カプセル(亜鉛15mg)服用し、90カプセル(3ヶ月分)で2,592円(税込)です。
また、亜鉛は妊娠中にも妊娠前(8mg)よりも必要量が増えるため、推奨される摂取量も、1日11 mgとなります。この量は、赤ちゃんの発育にとても大切で、亜鉛不足は胎児の脳の発達が遅くなったり、外表奇形のリスクが高くなると報告されています(Garner TB et al. 2021)。
さらに授乳中の女性に対しては、もっと多い12 mgの摂取が推奨されています。当然、母乳から赤ちゃんに必要な栄養を与えるためです。
なお、亜鉛のサプリメントを摂取する時には、過剰摂取を避けるため医師や栄養士に相談しましょう。
追加情報
この記事の目次
1. 葉酸の高用量摂取と亜鉛吸収
- 葉酸を1日に4~5mg(4,000~5,000µg)という高用量で摂取すると、亜鉛の吸収に影響を与える可能性があるとされています。これは、葉酸が亜鉛の吸収を妨げる酵素の働きに影響を与えるためです。
- ただし、通常の食事やサプリメントで推奨される範囲内(妊娠中の推奨量は400~600µg程度)の葉酸摂取では、亜鉛の吸収に大きな影響を与えることはないとされています。
2. 亜鉛の高用量摂取と葉酸の利用
- 一方で、亜鉛を過剰に摂取した場合(例えば1日50mg以上)、葉酸の代謝や利用に影響を与える可能性があるとする研究もあります。
- ただし、亜鉛の摂取量が適切な範囲(成人男性で11mg/日、女性で8mg/日)であれば、葉酸との相互作用による問題はほとんど起こらないとされています。
耐容上限量と注意点
- 葉酸: 葉酸の耐容上限量は成人で1,000µg(1mg)/日とされています。これを超える摂取は、ビタミンB12欠乏症の診断を遅らせる可能性があるため注意が必要です。
- 亜鉛: 亜鉛の耐容上限量は成人で40mg/日です。これを超える摂取は、銅の吸収阻害や免疫機能の低下などの健康リスクを引き起こす可能性があります。
結論と推奨事項
- 葉酸を1日に4~5mgという高用量で摂取すると、亜鉛の吸収が妨げられる可能性があります。ただし、通常の推奨量(400~600µg/日)であれば問題はありません。
- 亜鉛の摂取量も適切な範囲(8~11mg/日)に抑えることで、葉酸との相互作用による吸収障害を防ぐことができます。
- 葉酸や亜鉛を高用量で摂取する必要がある場合は、医師や栄養士に相談し、適切なバランスを保つことが重要です。

