鉄欠乏性貧血の治療薬には、
・内服薬
・注射剤
などがあります。
内服薬にみられる嘔気・嘔吐、胃痛、便秘・下痢、といった消化器症状が強い場合には、消化器症状の出にくい「リオナ錠®︎」の選択や注射剤の選択、となります。
注射剤には、
・フェジン静注®︎
・フェインジェクト静注®︎
がありましたが、新しくモノヴァー静注が発売され使用することができるようになりました。
モノヴァー静注は、フェインジェクトと同じくHb(ヘモグロビン・血色素)が8.0未満の方に保険適応され、投与します。
投与量は体重により異なりますが、週に1回の点滴投与を2回行います。
ほとんどの方が3回投与が必要なフェインジェクトに比べて1回少なく済みます。
点滴は20分ほど要します。
副作用は鉄の注射剤に共通した肝酵素上昇や低リン血症が見られることがあります。また関節痛、背部痛が見られることがありますが、通常の鎮痛剤で対策できます。
注射剤の投与後に行う採血では、ヘモグロビン値やフェリチンなどに加えて、肝酵素や血中のリンをチェックします。
初出:令和5年4月7日
補筆修正:令和6年6月19日
補筆修正:令和6年6月19日