この記事では、百日咳と百日咳ワクチンの接種について、
🦠 1. 百日咳の感染が全国的に急増
💉 2. ワクチン不足による一時接種停止
👶 3. 妊婦への接種で赤ちゃんを守る「母子免疫」
🏥 4. 医療従事者・家族も感染源となるため接種推奨
👨👩⚕️ 5. 当院での接種概要(現在停止中)
について解説しています。
過去最多の記録を更新し続けており、8万人を越えました。過去最多だった2019年の16,845人の、すでに5倍近くとなっています。
感染力がとても強い細菌ですが、過去にコロナ感染があるとかかりやすくなるため、感染者が増えている、という説もあります。
このような状況で当院でもワクチン接種を希望される方が増えておりましたが、ワクチンの出荷制限となり、在庫が消尽したため、現在ご予約を承っておりません。
再開の目処が立ちましたら、このページでお知らせします。
百日咳の感染者は10代が6割を占め、また乳児の重症例が問題となり、亡くなってしまった赤ちゃんも。抗生物質であるマクロライドに耐性を持つ百日咳菌も増加しており(つまり薬が効かない百日咳菌が増えている)、より一層の予防対策が求められています。
この状況を受け、当院では成人(妊婦さんを含む)を対象に、百日咳ワクチン(DPTワクチン「トリビック®」)の接種を開始いたしました。
*現在入荷も目処が立たず、予約を承っておりません。
この記事の目次
百日咳とは?
百日咳は、咳やくしゃみなどの飛沫によって広がる感染症です。
とくに以下の方々が重症化するリスクが高いとされています。
生後6か月未満の乳児(特に生後2か月未満)
高齢者
喘息や慢性肺疾患(COPD)などの持病をお持ちの方
生後2か月から、百日咳が含まれているワクチンが接種されていますが、その前に感染するケースが増えており、重症化するリスクが問題となっています。
赤ちゃんを守るため、周囲の大人が感染を防ぐことが大切で、妊婦さんの役割も重要です。
妊婦さんへのワクチン接種について
海外(豪州・欧米)では、妊娠後期に百日咳ワクチン(Tdap)を接種し、母体から胎児へ抗体を移行させることで、生後の赤ちゃんを感染から守る方法(母子免疫ワクチン)が推奨されています。
現在、日本ではTdapワクチンは未承認ですが、その代わりとなるワクチンとして、
DPTワクチン(トリビック®)は、添付文書上、妊婦さんへの皮下接種が可能とされており、厚生労働省研究班によって、妊婦さんへのDPT接種の安全性と、赤ちゃんへの抗体移行効果が確認されています。
DPTワクチン接種の推奨時期
妊娠28週~36週の間に接種することで、胎盤を通じて赤ちゃんに十分な抗体が移行し、出産後早期の赤ちゃんの百日咳感染を防ぐことが期待されます。
医療従事者への接種について
乳児の百日咳感染源は、家族や医療従事者が多いことが報告されています。
そのため、日本環境感染学会では、
産科病棟スタッフ
新生児・乳児をケアする医療スタッフ
妊婦さんや新生児に接触する医療従事者
に対して、百日咳ワクチン(DPT)の接種を推奨しています。
当院では、患者さんのみならず、スタッフ自身も感染予防を徹底し、安心できる医療環境づくりに努めています。
産婦人科クリニックさくらでの接種は
使用するワクチン
DPTワクチン「トリビック®」
(D=ジフテリア、P=百日咳、T=破傷風)
不活化・無毒化された、安全性の高いワクチンです。
0.5mLを皮下注射で1回接種します。
接種対象者
当院では、
妊婦さん(特に妊娠28~36週)
成人(18歳以上の方)
乳児と接するご家族・医療従事者
を対象としています。
※お子さま(小児)への接種は小児科でお願いいたします。
接種費用
5,060円(税込)
予約方法(現在予約を停止しています)
現在出荷制限となっているため、ご予約は承っておりません。
生まれてくる赤ちゃん、そしてご家族を守るために、
ぜひDPTワクチン接種をご検討ください。
【参考】
日本産科婦人科学会「乳児の百日咳予防を目的とした百日咳ワクチンの母子免疫と医療従事者への接種について(2025年)」など
初出:令和7年5月1日
補筆修正:令和7年5月8日、14日、15日、29日、7月9日、19日、8月10日、10月17日、現在発表されている感染状況について追記しました。

