今年はワクチンの生産量が昨年の7割ほどに留まっており、各医療機関で不足した状態が続いています。
当院への納入も制限され、常に在庫があるとは限りません。

そんな中、横浜市も流行開始が通達されました。
これは例年と同じくらいの流行状況です。

これまでお知らせした通り、

当院のインフルエンザワクチン接種についてご案内致します。

・インフルエンザワクチン接種費用は、回数にかかわらず、3,500円(税別)です。

・防腐剤が入っていないTF(チメロサールフリー)製剤は、4,000円(税別)です。
*今シーズンのTF製剤は接種を終えました。今後納入される予定はありません。

・当院に割り当てられるワクチンの制限があるため、「産婦人科クリニックさくらの診察券」をお持ちの、受診歴がある方に限らせていただきます。

インフルエンザ感染を予防する最も有効な手段は、ワクチンです。
しかし、ワクチンは完全な予防効果を持つわけではなく、十数年前に日本臨床内科医会から、「インフルエンザワクチンの予防効果が、2003年度は過去2年と比べて予防効果が減少している」という報告が発表され、医療関係者の間ではかなり話題になりました。

本当にワクチン接種した人は、接種していない人と比べて本当に発症頻度が低くなるのか、といったワクチン接種そのものの意義に対する疑問まで取りざたされましたが、その後、同じインフルエンザの発症でも「ワクチンを接種しておくと、症状が軽くて済む、だから発症率だけでは比較できない」という反論もありました。

さて、接種を受けるか受けないか、現在インフルエンザは「任意接種」のため、自分自身で考えて決めることとされています。流行を防ぐ目的であれば、希望者が自分のみを守るためでなく、大多数の人が接種により発症しないようにしなければなりません。インフルエンザの場合、社会全体の流行を阻止する効果が証明できない、と、平成6年の予防接種法改正時から学童等への接種が除外された経緯がありますが、その年からお年寄りのインフルエンザによる死亡が増えたそうです。

インフルエンザワクチンの予防効果はどれくらい続くのでしょうか。
インフルエンザウィルスに対する抵抗力は接種から2〜3週間でつくそうで、効果は4〜5ヶ月間持続、とされています。つまり大流行前に接種が望ましく、例年10月1日から接種が行われます。

こんな議論もあります。インフルエンザワクチンは1回接種で充分か、2回接種の必要があるか、という点です。
いくつかの報告で、「2回接種のほうが予防効果がある」とされたり、「どちらも大きく違いは無い」とするものがあるため、結論は出ませんが、横浜市の「予防接種マニュアル」によると、近年インフルエンザに罹患した、または昨年予防接種を受けた、という方は1回で充分ではないか、としています。
また今年はワクチンの生産量少ないため、13歳以上は1回接種と定められています。

TF製剤は、チメロサールという防腐剤が含まれていないワクチンで、
・妊娠中の方
・通常のインフルエンザワクチンで注射部位が強く腫れてしまう方
に用います。妊娠中の方は、TF製剤が推奨されていますが、通常のワクチンをお受けになっても問題はありません。

*本記事は、2007、2008、2016年のインフルエンザ記事に補筆修正し掲載しました。


妊娠を考えている方、妊娠している方へのインフルエンザワクチン接種についてはこちらをご覧下さい

(初出:2017年9月26日)
(補筆修正:2017年10月3日)
(補筆修正:2017年10月17日)
(補筆修正:2017年10月26日)
(補筆修正:2017年10月30日)
(補筆修正:2017年11月25日)