関西を中心に、全国的に麻疹感染の報告が例年を上回っており、ついに厚生労働省も注意喚起を出しました。

麻疹(はしか)は、昨年の流行が7月には終息宣言が出されていましたが、9月、愛知県、名古屋市を中心に再度感染報告があり、三重県の集団感染、徳島市での報告や、新幹線やアイドルグループのイベント、あべのハルカスでの感染などがみられ大阪府が注意喚起しています。

2月11日にフィリピンから帰国した10代の女性が麻疹に感染した状態で成田空港から横浜市のYCATにリムジンバスを利用し、東急東横線日吉駅まで移動したとの報道があり、横浜市でも注意を喚起しています。

そして首都圏でも茂原市の消防隊員や川崎市の小児などの麻疹の報告が散見される様になってきました。

麻疹は妊婦さんが感染すると、流産、早産、死産、また妊婦さん自身の肺炎合併、そして妊婦死亡率が増加します。


麻疹は空気感染するため、飛沫感染するインフルエンザなどよりもずっと強力な感染力があります。

麻疹患者さんに接触後、72時間以内に麻疹ワクチンを接種すると発症が防げる可能性があります。
(妊婦さんはワクチン接種を受けることが出来ません)


麻疹は妊娠中に感染すると、

・妊婦さんの肺炎合併が非妊婦に比べて3倍の25%にのぼり、妊婦死亡率が3.5-4.8%になります。
(日本の妊産婦死亡率は、10万人中3.4人で、0.0034%、世界で最も低いレベルです、2013年)

・流産率31%、早産率24%、死産率9%

と言うデータがあります。


当院で調査したデータでは、妊娠希望の女性のうち、19%に当たる方は麻疹に対する抵抗力がありませんでした

麻疹抗体価

大流行となる素地がある、と言うことです。

日本では2015年3月に、WHOから「麻疹が排除された状態」と認定を受け、国内で発生する麻疹がなくなっています。

しかし、東南アジア諸国などの麻疹流行地域をはじめ、抗体を持っていない状態で渡航して感染するケースが報告され、国内で同じ様に抗体のない方に感染をさせてしまい、大流行となる恐れがあります。

今年前半の沖縄を中心とした流行も、台湾からの旅行者からの感染とされています。

年末年始を控え、海外渡航前にも必要な抗体検査とワクチン接種を行うことをお勧めしますが、ではいったい、ワクチンを接種したら、どれくらいから効果が現れるのでしょうか。

このご質問、大変多く頂くのですが、明確な答えがありません。

唯一、麻しんワクチン(ビケンCAM、田辺三菱製薬)のインタビューフォームに、「接種して4週以降に採血を行い抗体測定を行なった結果、抗体陽転率は 98.6%」であるだけで、いつから陽性化するかは見つかりませんでした。

当院での麻疹ワクチン入荷状況はこちらをご覧ください

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