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このグラフは、当院で妊娠をこれから考えている、または妊娠初期に検査をお受けになった、昭和43年から平成元年生まれの女性、415名の方たちの風疹抗体(HI)の値を示したものです。
一般的に風疹は、抗体があっても感染する可能性があり、その値はHI測定法で16倍以下、とされています。
このグラフを見ると、16倍以下とは、妊娠を考えている世代女性の、実に22%の方、5人に1人以上が風疹に罹る可能性があることを意味しています。
また、この風疹に罹る可能性は、風疹ワクチンを接種していた世代、していなかった世代を通してほぼ一定的で、接種していた年代の方たちは、時間とともに抗体が低下、消失しているものと推察されます。
・2012年からの風疹の流行では、20代後半から40歳代の、風疹ワクチンを受けていない男性から妊婦さんに感染していることがとても多く、今年の流行でも、同様の傾向が懸念されています。
・30〜40歳代の男性は、奥様への感染を予防するだけでなく、社会の妊婦さんたちに感染を拡大させないよう、積極的に抗体検査とワクチン接種を受けて下さい。
・現在、風疹の流行に伴い、風疹と麻疹の混合ワクチンである、MRワクチンが各自治体で助成を受けて接種することが出来、風疹のみならず、妊娠中に流産、早産や死産の原因となる麻疹感染を予防できます。
次のページでは、水痘(みずぼうそう)について紹介します。