まず、最初のグラフは、当院で測定した844名の方を対象に、横軸に年齢、縦軸にAMHの値を示したものです。



例えば、真ん中に示した35歳でも、高い方は20くらい、低い方は0に近いくらいの値を取り、一見、年齢との関係が無さそうに見えます。
しかし、近似線を引くと、xの係数が-0.299、つまり1歳毎に約0.3ずつ低下することが分かります。
同じ年齢でも、とてもばらつきが大きく、これは個人個人によって、卵巣の機能低下の度合いが大きく異なることを示しています。

尚、35歳で20、とか、42歳の方で5、など、年齢に比してあまりにも高い値がみられる場合は、排卵障害の原因となる多嚢胞性卵巣(PCOS)の存在が疑われます。


このデータを元に、5歳刻みの年代別平均値を提示します。

AMH年代別平均値.jpg

この平均値では、上に書いた多嚢胞性卵巣の方を除いて平均を出していますが、これをみると30歳までは4、30代前半は3、というように、5歳毎に1ずつAMH値が低下するのがお分かりになると思います。

このようなデータを元に、皆さんの卵巣予備機能を測定し、治療を提示したり、また体外受精などの高度生殖医療では、AMH別の治療法を行うことで、妊娠率向上を目指しています。

文責 桜井明弘(院長、日本産科婦人科学会専門医)

初出:平成30年5月5日
補筆修正:令和2年5月22日
補筆修正:令和3年3月31日